
楽器工房へ
3週間の音旅渡印。
到着地のニューデリー、
西インドのラージャスターン州はジョドプール、ジャイサルメールとの旅路。
毎年行きつけの楽器工房を訪れなじみの職人達の元へ。

ジョドプールのドーラック作りの名工L.M.T.Store
ラージャスターン州の音楽には着せない存在の両面太鼓のドーラックのリペアー風景
日本からお気に入りの一台を持参。

いつ訪れても淡々としていながらも的確で素早い作業に取り組むアルジュン氏。


3年ぶりに皮の作り替えと共に、念願の低音太鼓側の特殊なフック付きのボルト&ナットへと調整ペンチ仕様へとカスタムオーダー。 特殊ボルト自体も買い付け持ち帰り、他のドーラックにも取り付けてみました。次回ブログにまた投稿予定です。
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こちらはジョドプールのハルモニウム工房にて、
カビールという詩人の、詩をもとにした歌謡スタイルの「カビールバジャン」に登場するシンバル付きで、片手で奏でるカスタネットの「カルタール」を吟味。


リペアー中の年代物のハルモニウム。ラージャスターン音楽家コミュニティーのLangaやManganiyarなどのフォークの音楽家の出入りする工房S。
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ニューデリーのタブラー工房D.M.Centreへ消耗品のタブラーの皮の交換用のパーツ類の買い付けを。こちらの工房利用は3年目となります。
向かって右側には気さくな人柄の親方のゴーパル・ダス氏。


無口ながら的確な仕事裁きの、タブラー工房ではよく見かける職人気質なスゥケーム・ダス氏。

若干お調子者キャラの...シュリーマンタ・ダータ氏。英語はお店では一番堪能です。



到着地のデリーでの短い滞在の日程では、工房を訪れてサイズチェックとともにサウンドチェックできる太鼓の台数には限りがあり沢山は選べないのですが、
今回も確実に鳴りのバランスの良い皮を数枚選べました!
コルカタ式のタブラーは、中央黒い重りのスゥヤヒはバスマッティー米をベースにした調合。
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ジャイサルメールの唯一のハルモニウムのリペアーや、カマイチャやシンディーサーランギー、その他タブラー、ドーラックなどの皮物の楽器を張り替えが可能なLalu khan氏の工房へ。



工房オーナーの Lalu Khan氏

訪れているときはいつも多忙なシーズンで中々開店していることがないので、たまたま開店している日があったのでお茶飲みがてらお邪魔してみました。
タブラーのバーヤン(低音)の張り替え中。音色は聞けなかったけれど、、ビンテージの小ぶりなバーヤンなかなか味わい深い出で立ちでした。
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同じくジャイサルメールの行きつけの工房
鍛冶屋&口琴職人のモハーン・ラル・ロハールさんの工房再訪。



アルゴーザ(西インド〜パーキスターンで演奏されるダブルフルート)制作家でもあり演奏家でもあるモハーンさん。ぼくも始めたばかりの当時は、、毎朝4時半に起き野犬に吠えられ噛まれそうな朝方にモハーン氏の家を訪れては、レッスンしてもらった先生でもあります。日本での日頃の練習の積み重ねを報告しつつ、最近の彼が作ったアルゴーザをいつくか吹き比べたり、

モハーン氏作の蛇使い族のリード笛のムルリーを見せてもらったり、
彼のアルゴーザにドーラックで伴奏しつつ
音色を噛み締めながら、響きを自分の中に記憶する大切な時間。

今回の訪問では、モハーン氏のメイン楽器口琴はオーダーせずにジョドプールにて買い付けしてきたシンバル付きのカルタールのカスタムオーダーを。
木片同士を打ちつける面に、金属のプレートを補足してつけて頂く。
更に自作で、グングル(真鍮の鈴)を追加しリッチでありブライトな音色にカスタム。


そして、もう一つのオーダーは時間がかかる為受け取りは来年までお預け..
ラージャスターン州の伝統的な歌のスタイルの中に、
500年ほど昔の伝説的な詩人"カビール”の残した詩を元にしたバジャン(讃歌)が時折聞かれることがあるのですが、
そこで登場する弦楽器の「タンドゥーリ」をオーダー。

こちらは、モハーン氏の演奏用のタンドゥーリ。
このタンドゥーリという弦楽器は、数年前から探していました。
以前からモハーン氏所有の年季の入ったタンドゥーリはいつも気になっていたのですが、
今回モハーン氏に欲しいんだけども、、と相談したところ。
モハーン氏の所蔵の楽器倉庫の中にかなり古そうな型のタンドゥーリのデットストックがあるとのことで!なんと次回の渡印の時までにリペアーしてもらうことに!!
果たして来年どの様に直って目の前に現れるのか、、もし自分たちの音楽の音色に合わさったらと思うと次回の渡印が待ち遠しいかんじでもあり楽しみ!

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